うちの採用薬で抗真菌薬にはファンガード、ブイフェンド、フルコナゾール、アムビゾームがあるのですが、使い分けがあまりわかっていなかったので調べてみました。■病原真菌の分類、特徴酵母Yeast・カンジダ あらゆる動物の皮膚、口腔、腸管から検出される。・クリプトコッ
更新情報
バンコマイシンの溶解濃度、投与速度について
今までバンコマイシン1g/生食50mL、1.5g/生食100mLとかのオーダーを普通に払い出していて、ふと添付文書に本剤 0.5g(力価)バイアルに注射用水 10mL を加えて溶解し,更に 0.5g(力価)に対し 100mL 以上の割合で日局生理食塩液又は日局 5%ブドウ糖注射液等の輸液に加えて
抗菌薬まとめ③カルバペネム系抗菌薬
◆歴史1976年、土壌にいた放線菌Streptomyces cattleyaより抗生物質であるチエナマイシンの誘導体が分離された。その後1987年初めてのカルバペネムであるイミペネム・シラスタチンが発売。◆構造・セフェムでSだったところにC(カルボ)が入っているからカルバペネム・Hがト
抗菌薬まとめ②セフェム系抗菌薬
◆歴史 1945年、ジュゼッペ=ブロッツが下水道からの海水から微生物を分離しているときに偶然抗菌活性がある真菌Cephalosporium acremoniumを発見(この真菌が作っていたのが後のセファロスポリン)。その後いろいろあって10年以上経ち、最初のセフェムであるセファロチンが1
嫌気性菌感染症とその治療薬
◆嫌気性菌とは酸素がない条件下で生育する細菌・偏性嫌気性菌:酸素があると生育できない →腸内細菌叢の99%以上。破傷風菌、ボツリヌス、ガス壊疽菌など一般的に嫌気性菌と呼ばれるもの・通性嫌気性菌:どっちでも生育できる →一般細菌の大部分・偏性好気性菌:酸素がな
抗菌薬まとめ①ペニシリン系抗菌薬
わかっているようであんまりわかってない気がするので抗菌薬について初めから勉強し直そうと思う今日この頃です。とりあえずペニシリンから。◆歴史1929年 Fleming:ペニシリンの発見 フレミングは青カビから抗菌物質を発見しペニシリンと名付けた。しかし精製するまでには
ESBL産生菌感染症の治療薬について
記事お引越ししました。↓新しい記事はこちらー薬剤師メモ2
薬剤耐性のメカニズム
最近大学のときに書いた文章でいま役に立ちそうなものを見直してます。耐性菌の研究をしたりしていました。 細菌の抗菌薬耐性機構(1)酵素による抗菌薬の不活化 (2)抗菌薬作用点の変化による薬剤の親和性低下 (3)抗菌薬の膜透過性の低下 (4)抗菌薬の細胞外への能動的排
疑義照会①イントラリポス
投与速度がないがしろにされることが多い気がするイントラリポス、今日はなぜか午前中だけでイントラリポス20%100mL 200mL/h(投与速度30分)というオーダーが3回くらい来たので電話「投与速度30分でオーダー来てるんですけど、」「あー2時間でしたっけ直しときます」って感
溶解液の種類や量に注意が必要な注射薬まとめ
記事移設しました。↓こちらをご覧ください【注射薬監査必携】注射薬のうち「溶解液の量や種類に注意が必要」なものとその理由まとめー薬剤師メモ2
リネゾリドについて
1年目のときはたまに出ていたザイボックス、最近見ないなあと思っていたら久しぶりに出ているのを見かけたのでちょっと調べてみました。どうやらMRSAの尿路感染でバンコマイシンを使用していたけれど、eGFRの低下でザイボックスに切り替えたとのこと。リネゾリド(LZD):ザ