◆ヨード造影剤使用時にビグアナイド薬(メトホルミン、ブホルミン)を休薬する理由
ヨード造影剤使用時
→一過性に腎機能が低下し(造影剤腎症)、ビグアナイド薬の腎排泄の遅延をきたすことがある
(造影剤による腎血流量の低下、尿細管細胞への直接的な障害などを介して)
→結果として乳酸アシドーシスを起こすおそれがあるため。
◆ガイドラインなどの記載
◯海外ガイドライン
腎機能が正常である場合、ヨード造影剤投与前にビグアナイド薬の休薬は必ずしも必要とされていない。
・ヨード造影剤使用48時間前にメトホルミンを休薬すべきeGFR
Canadian Association of Radiologists(CAR)
→30(mL/min/1.73 m2)未満
European Society of Urogenital Radiology(ESUR)
→44(mL/min/1.73 m2)未満
◯日本「メトホルミンの適正使用に関するrecommendation」
造影剤投与全例に対してではなくeGFR 60(mL/min/1.73m2)以下の症例を対象に休薬が推奨されている。
◆添付文書
ヨード造影剤投与時は緊急時を除き一時的に中止し、投与後48時間は再開しないこと
→上記添付文書の記載に則り実際には多くの施設で腎機能にかかわらず造影剤使用の前後2日間で休薬するといった基準が設けられている。待機的な造影CT、カテーテルなどのヨード造影検査の場合、基本的にはこのような基準に従って対応する。
→何らかの理由で中止が難しい事例においては、上述のrecommendationに則って休薬しないことも許容されうる。
◆参考文献
杉原加寿子ほか(2018)「メトホルミン投与例におけるヨード造影剤使用後の腎機能の変化」日本病院薬剤師会雑誌
赤井靖宏編(2019)「レジデントノート Vol. 21 No. 4」羊土社
ヨード造影剤使用時
→一過性に腎機能が低下し(造影剤腎症)、ビグアナイド薬の腎排泄の遅延をきたすことがある
(造影剤による腎血流量の低下、尿細管細胞への直接的な障害などを介して)
→結果として乳酸アシドーシスを起こすおそれがあるため。
◆ガイドラインなどの記載
◯海外ガイドライン
腎機能が正常である場合、ヨード造影剤投与前にビグアナイド薬の休薬は必ずしも必要とされていない。
・ヨード造影剤使用48時間前にメトホルミンを休薬すべきeGFR
Canadian Association of Radiologists(CAR)
→30(mL/min/1.73 m2)未満
European Society of Urogenital Radiology(ESUR)
→44(mL/min/1.73 m2)未満
◯日本「メトホルミンの適正使用に関するrecommendation」
造影剤投与全例に対してではなくeGFR 60(mL/min/1.73m2)以下の症例を対象に休薬が推奨されている。
◆添付文書
ヨード造影剤投与時は緊急時を除き一時的に中止し、投与後48時間は再開しないこと
→上記添付文書の記載に則り実際には多くの施設で腎機能にかかわらず造影剤使用の前後2日間で休薬するといった基準が設けられている。待機的な造影CT、カテーテルなどのヨード造影検査の場合、基本的にはこのような基準に従って対応する。
→何らかの理由で中止が難しい事例においては、上述のrecommendationに則って休薬しないことも許容されうる。
◆参考文献
杉原加寿子ほか(2018)「メトホルミン投与例におけるヨード造影剤使用後の腎機能の変化」日本病院薬剤師会雑誌
赤井靖宏編(2019)「レジデントノート Vol. 21 No. 4」羊土社
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